■EV用モーターの原理

電動スクーターの心臓はモーターです。モーターの原理って小学校で学んだと思いますが、今一度思い出してみましょう。モーターとは結構、「発明」だと思います。

●モーターの原理

モーターを語れば何ページも必要になるぐらい複雑ですが、原理は以下のたった3つです。

電磁石①電磁石

電線に電気を流すと磁界(右ねじの法則)が発生します。その電線を鉄などにコイル状に巻き付けると電磁石になります。

 

 

 

 

磁石の特性②磁石の特性

異なる極性(N極とS極)は引き合い、同じ極性(N極とN極、S極とS極)は反発しあいます。軸があるので回転します。

 

 

 

 

磁石の極性を替える③極性の転換

回転する整流子に対して電流を流せば回転体の電流方向が反転します。これで永久に回転体は回転し続けます。

※上記を踏まえてモーターの動作原理が分かりやすく説明しているサイト ⇒ モーターの動作原理(マブチモーター)

 

 

 

 

●モーターはバイク(くるま)の動力源として最適

torque
エンジンは回転数がゼロのときにトルクはありません。発進の駆動力がなければ困りますので、クラッチやトルクコンバータが必要になります。さらに回転数とトルクの関係も要求とマッチしていません。このギャップを調整するのが変速ギアの役割です。エンジンの狭いトルクレンジを拡大するために通常は3段から5段変速が必要です。エンジンはトランスミッションなしでは使いものにならないのです。 

一方、モータの回転数とトルクの関係はバイク(クルマ)の要求によく合っています。モータは回転数がゼロのときに大きなトルクを出すことができます。高速回転するモータとゆっくり回るタイヤの回転数のギャップを埋めるため減速ギアを入れる必要がありますが、多段変速ギアは必ずしも必要でありません。

 

●モーターの出力と登録区分

電動スクーターは、モーターの出力によって登録区分が変わります。

モーター出力(kw) ~0.6kw ~1kw 1kw超え
排気量換算(cc) ~50cc ~90cc ~125cc ~250cc ~400cc 400cc~




車両区分 原付 普通自動二輪 大型
自動二輪
免許の種類 原付免許 小型限定免許 普通二輪免許 大型
二輪免許





車両区分 原付一種 原付二種 軽二輪 小型二輪
登録先 市区町村 運輸局
ナンバー 原付ナンバー 原付二種ナンバー(90cc未満) 原付二種ナンバー(125cc未満) 250cc未満ナンバー 400cc未満ナンバー

 

Update 2016/05/01  Create 2010/10/10

 

 

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