■ホンダ・シャリーの歴史

ホンダ・シャリィ(Chaly)とは、本田技研工業がかつて製造していたオートバイの車名である。シャリィは家族みんなで楽しめるファミリーバイクを目指し、1972年デビュー。

発売当初は49cc2速ロータリー式変速機・前後輪ハンドブレーキのCF50-Iと49cc3速リターン式変速機のCF50-II、72cc3速リターン式のCF70で構成され、1981年にはクラス初のCDI電子点火装置の採用、3速オートマチック車が追加され、その後もチューブレスタイヤの採用、MFバッテリーの採用などの改良が重ねられた。

ホンダ・シャリー

70ccモデルは1988年頃に販売が終了、50ccモデルも2000年頃に販売が終了する。

オーナーは主に主婦層が多かったが、ヤンキーと呼ばれる若者層にも人気があった。

同じホンダのスーパーカブ、モンキー同様改造パーツが豊富で生産終了した現在でもファンが多い。

●なぜか山梨県ではやった

1970年代の山梨県では特異的に高いシェアを誇り、シャリィで野良仕事へ向かう女性や、通学やレジャーに使用しする高校生がよく見られた。

高校生のユーザーの一部では改造も流行し、ビッグキャブに換装したり、ハイスロットルの装着、サスペンションを弄ったものも多くあった。

また色違いのシャリィを所有するカップルではボディ右サイドのエアクリーナエレメントのボディ同色のカバーを交換し合う事もあった。

 

 

●車名の変遷

生産終了まで大きなモデルチェンジはなかったが車名については数回の変更があった。 なお、英語表記ではChalyで変更はない。

シャリイホンダ(1972年7月から1981年1月) 
シャリイ(1981年1月から1988年2月)
シャリィ(1988年2月から1995年3月)
シャリー(1995年3月以降)

●オートマチック車

1981年のマイナーチェンジにより、3速オートマチックトランスミッションを搭載したシャリイ50ATが追加された。

自動遠心クラッチ車にくらべ発進から加速まで力強くスムースに変速するなどの利点があり、4サイクルではホンダ初のオートチョークを採用していた。

当時のカブ系エンジンとしては珍しいセル付で電装が12ボルトの仕様も選択できるなど先進的であったが、高価であったためか生産台数は少なく、現在では希少車となっている。

●過去に販売された姉妹車種(同じスーパーカブ形の横型単気筒エンジンの搭載車種)

ダックス (ST50、ST70)
ハンターカブ (CT50、CT110)
ポートカブ (C240)
ベンリイ (CD50、CD90、ほか)
ジャズ
ソロ
ジョルカブ
マグナ50
ゴリラ
モトラ

●当時のライバル車種

スズキ・ランディー、ヤマハ・チャピィ

 

Update 2015/01/01  Create 2010/10/10

 

 

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ホンダ・エイブの歴史
ホンダ・エイプ (Ape) は、本田技研工業が製造しているオートバイ。シリーズ車種として排気量50ccの「エイプ50」(型式:JBH-AC16)と同100ccの「エイプ100」(同:EBJ-HC07)、およびエイプ50TypeD」(同:EBJ-AC18)と「エイプ100TypeD」(同:EBJ-HC11)が販売されている。

  

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