■バイクのタイヤ規格・サイズ
二輪車と四輪車のタイヤではその構造・機能は大きく異なります。バイク特有の物があります。又、タイヤの仕様はタイヤの表面にあります。それらの表記について見てみましょう。
●四輪車と二輪車の旋回特性の違い
四輪車の旋回 | |
四輪車はハンドルを切る事によって発生するコーナーリングフォースによって旋回します。 タイヤの形状もそれに合わせてトレッド面を大きく取り、接地性をしっかりとしてグリップを得るようにしています。 |
|
二輪車の旋回 | |
二輪車の場合は、バイクを 傾ける事によって発生する、キャンバースラストとコーナーリングフォースで旋回しています。キャンバーアングル(傾ける角度)が大きくなれば旋回力も増しますが、 タイヤのショルダー部にかかる負担も大きくなります。トレッド面は4輪の様に平面的ではなく、サイドに回りこむ形状となります。 |
●オートバイタイヤの構造
バイアスタイヤ | ラジアルタイヤ |
●ラジアル構造のタイヤに比べて、骨格が柔らかい。 ●タイヤの変形量が多い。 |
●バイアス構造のタイヤに比べて骨格が硬い。 ●変形量が少ない |
●乗り心地が良い ●低速時のハンドル操作が軽い |
●高速時の安定性が高い ●転がり抵抗が少なく燃費が良い ●骨格が硬い分、トレッド部を柔らかくできる (グリップ性を高くできる) |
●スクーターやアメリカンバイクに適している | ●スポーツバイクに適している |
●スクータータイヤの標記
●タイヤの規格・サイズ
NO | タイヤサイズ表示の見方 |
① | タイヤの幅(mm) |
② | 扁平率(%) タイヤの高さ÷タイヤの幅 |
③ | スピードシンボル タイヤの使用可能な最大速度 |
④ | Rであればラジアルタイヤである事を示します |
⑤ | リム径(インチ) ホイールの直径 |
⑥ | 加重指数 数値が高い程、重い加重に耐えられる |
⑦ | タイヤ幅(インチ) 1インチ=25.4mm |
⑧ | プライレーティング 数値が高い程、耐加重性能が高い |
③スピードシンボル(規定の条件での使用可能な最高速度)
速度 記号 |
km/h |
速度 記号 |
km/h |
速度 記号 |
km/h |
A1 | 5 | D | 65 | Q | 160 |
A2 | 10 | E | 70 | R | 170 |
A3 | 15 | F | 80 | S | 180 |
A4 | 20 | G | 90 | T | 190 |
A5 | 25 | J | 100 | U | 200 |
A6 | 30 | K | 110 | H | 210 |
A7 | 35 | L | 120 | V | 240 |
A8 | 40 | M | 130 | Z | 240超 |
B | 50 | N | 140 | W | 270 |
C | 60 | P | 150 | (W) | 270超 |
⑥荷重指数(規定の条件での負荷できる最大荷重)
指数 | kg | 指数 | kg | 指数 | kg | 指数 | kg | 指数 | kg | 指数 | kg |
30 | 106 | 40 | 140 | 50 | 190 | 60 | 250 | 70 | 335 | ||
21 | 82.5 | 31 | 109 | 41 | 145 | 51 | 195 | 61 | 257 | 71 | 345 |
22 | 85 | 32 | 112 | 42 | 150 | 52 | 200 | 62 | 265 | 72 | 355 |
23 | 87.5 | 33 | 115 | 43 | 155 | 53 | 206 | 63 | 272 | 73 | 365 |
24 | 90 | 34 | 118 | 44 | 160 | 54 | 212 | 64 | 280 | 74 | 375 |
25 | 92.5 | 35 | 121 | 45 | 165 | 55 | 218 | 65 | 290 | 75 | 387 |
26 | 95 | 36 | 125 | 46 | 170 | 56 | 224 | 66 | 300 | 76 | 400 |
27 | 97.5 | 37 | 128 | 47 | 175 | 57 | 230 | 67 | 307 | 77 | 412 |
28 | 100 | 38 | 132 | 48 | 180 | 58 | 235 | 68 | 315 | 78 | 425 |
29 | 103 | 39 | 136 | 49 | 185 | 59 | 243 | 69 | 325 | 79 | 437 |
●チッソガス充填
チッソガス(元素記号=N2)とは、大気中に80%含まれているガスであり、特別なガスではありません。大気中の残り20%は酸素、その他です。
チッソガス充填とは、窒素ガスだけを入れて、多くの水分を含んだ酸素等を入れないという事です。
チッソガスの特性 | タイヤに入れるメリット |
チッソガスは酸素に比べて分子が大きく、不活性ガス特有の動きが遅いのでゴムの分子の間を通りにくい | エアが抜けにくい |
酸化防止作用があり、温度に対する熱膨張が少ないこと | スチールワイヤーなどの金属素材が痛めない。熱によるタイヤの膨張(バースト)が少ない |
Update 2018/09/01 Create 2010/10/10
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