■ボアアップ後の慣らし運転

ボアアップの作業が完了したら、慣らし運転が必要です。まずは焼き付かせない為にも以下の慣らし運転や作業を行いましょう。

●走行前

・ガソリンタンクにも必ず、100:1以上の混合ガソリン(ガソリン1リットルにオイル10ccの比率以上)を入れて下さい。

・ウェイトローラーは重めのセッティングにしましょう。例えばエンジンのピーク出力が7500rpmだとしたら5000rpm 以下で走行するよう、ウェイトローラーの重量を1ヶあたり2gくらい重たくしてなるべく低回転で走行します。

・キャブセッティングは濃い目にしましょう。エンジンを始動して暖気後、ジェット類セッティングはガソリンが濃くてかぶってしまうところまで上げてから、1ランク薄めのセッティングにして、走行可能範囲で出きるだけ濃い目のセッティングにします。

 

 

●走行方法

ならし運転はアクセル一定開度で継続走行するより、開け閉めを締り返して走行し、エンジン逆回転方向のトルクも伝えたほうが効果的です。

スピードは50km/h以下で100 k m以上走行しましょう。

なるべく急な上り坂や長い坂は避けて走行しましょう。

オーバーヒート等エンジンの症状の変化;がでてくるのは、走行開始から3~5 km走行したあたりです。ならし運転の初期は3kmくらい走行したらエンジンを休める等、余裕を持って走行しましょう。

走行中「エンジン回転が重く感じたら」すぐにエンジンを止めて休めて下さい、その後、シリンダー、シリンダーヘッドを取り外し内部に異常が無いか確認して下さい。

特にピストンリングに1部分だけ強く当たったあとが無いか?ピストンリングの動きが悪くなっていないか?等確認し、ピストンリングの1部分だけ強く当たっている場合はピストンリングの合□の中心がピストンのピストンリングノックピン中心と合っているか確認し再度組付けます。

ピストンリングの動きが悪<なっている場合は、オーバーヒートの可能性が有るため、キャブセッティングの見直し、ウェイトローラーの重量を重くしてエンジン回転数を下げる等して下さい。

●ならし運転が完了したら

エンジンを分解してピストンとシリンダーの当たりが強いところ、(特にピストン側を重点的に耐水ペーパー#400、#800~#1000の順でオイルを塗布しながらペーパー掛けします。)を落して下さい。シリンダーも同じようにペーパー掛けします。

【この作業は絶対やらなければいけないわけではありません。】
ペーパー掛けはピストン上下に対して、斜めにクロス(×の目がつくよう)するようにします。

 オイルは引き続きガソリンタンクの中にも入れる事をお勧めします。

ウェイトローラーの重量を少しずつ軽くし走行します。いきなりトップスピードまで出さすに、加減しながら少しずつ回転を上げて下さい。

トップスピードでの継続走行は避けましょう。これ以上最高速が出ないトップスピードでの走行はエンジンに対して負担が掛かり、オーバーヒートで焼きつきやすい危険な状態になります。

 

Update 2016/04/25  Create 2010/10/10

 

 

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